FOOMA JAPAN 2025 〜世界最大級の食品製造総合展〜 | 一般社団法人 日本食品機械工業会主催

アカデミックプラザ

AIとMR技術を統合した次世代の外観検査

テーマ

検査システム(センサー・計測・分析・モニタリング含む)

研究機関名

九州工業大学 情報工学研究院 知能情報工学研究系 徳永研究室

代表者名

徳永 旭将

発表概要文

AIとMR技術を統合した次世代の外観検査 外観検査は、食品工業をはじめとするすべての製造業において品質管理の最後の砦となる重要な工程です。しかし、人手による検査は、長時間の単調な作業や高い精神的負荷が伴い、人手不足も深刻化しています。AIを活用した自動化が進んでいますが、既存の外観検査AIは、誰が見ても容易に判別できる不良の検出にとどまり、判定が難しい不良を検出するには専用のAIモデルを開発する必要があり、高額なコストと長期間の開発が必要になります。 導入コストを大幅に削減した外観検査AI 従来のAIモデルでは、良品・不良品の「特徴抽出」と、照明やカメラの状態などの「環境適応」を分離することが困難であり、そのため学習作業を繰り返す必要がありました。私たちの技術では、この二つを分離することで学習作業を大幅に削減し、開発コストを抑えることが可能になります(図1)。さらに、照明やカメラの劣化といった環境の変化にも適応しやすく、長期運用が可能です。 MR技術との統合による外観検査サポートAI 従来の外観検査AIは、生産ラインの自動化を目的としたものが主流であり、屋外作業(農業やインフラ点検など)には適用が困難でした。私たちは、自動化ではなく「作業者の支援」に焦点を当て、MR技術を活用した検査サポートAIを開発しています。例えば、農業分野では、MRゴーグルを通じてAIが作物の収穫適期を判定し、作業員に指示を出すシステムを実現しています(図2)。これにより、教育コストの削減や作業品質の向上が期待できます。 発表ブースのご案内 本ブースでは、最新の研究成果の紹介に加え、MRゴーグルを活用したデモンストレーションを実施します。ぜひご来場いただき、次世代の外観検査技術をご体験ください。