FOOMA JAPAN 2025 〜世界最大級の食品製造総合展〜 | 一般社団法人 日本食品機械工業会主催

アカデミックプラザ

機械的接触基盤ロボット技術が切り拓く新たな可能性

  • 口頭発表あり

2025年06月10日(火)13:40~14:10

テーマ

食品加工装置(ロボットシステム構築含む)

研究機関名

立命館大学 理工学部 ロボティクス学科 加古川研究室

代表者名

加古川篤

発表概要文

本研究では,バックドライバビリティの高いアクチュエータを使って,従来のロボットでは困難であった機械的接触作業を力/トルクセンサ無しで達成する方法を提案し,その具体例として以下のロボットを紹介する. ① 粉体(小麦粉や砂糖などの粉状もしくは粒状の原材料)や粘体(アイスクリーム,蜂蜜,ポテトサラダなどの粘り気を持つ液体と固体の中間の性質を持つもの)を運搬するためのバケット型ローリングハンド ② 吸着パッドや挟み込み式の開閉グリッパなどでは把持困難であった薄型の食品(目玉焼き,ハンバーグ,お好み焼きなど)やデリケート食品(豆腐,ゼリー,和菓子など)を下から掬い上げるためのグリッパ ③ 農業現場における足場の悪いエリアの草刈りや高い樹木の刈り払いなど想定した4 mリーチの軽量アーム ④ 食品工場の配管内検査・清掃に利用が期待できる内径3 in(75 mm)~8 in(200 mm)に対応した管内移動ロボット これらのロボットは,力覚センサやハードウェアとしての弾性要素を付加しなくとも電動モータ+減速機+角度センサという従来型のアクチュエータの構成と変わらないため,コストダウンに大きく寄与できると考えている.また,モータ電流制御により,出力トルクの調整も可能となる.