FOOMA JAPAN 2026 〜世界最大級の食品製造総合展〜 | 一般社団法人 日本食品機械工業会主催

アカデミックプラザ

プリントデータと凍結ゲル粒子による食のプラットフォーム構想
口頭発表テーマ:食がプリントデータと凍結ゲル粒子で流通する未来へ

  • 口頭発表あり

2026年06月03日(水)15:10~15:20

テーマ

食品加工装置(ロボットシステム構築含む)

研究機関名

山形大学 大学院 理工学研究科 機械システム工学専攻 ソフト&ウエットマター工学研究室

代表者名

古川英光

発表概要文

本研究では、食品の形状、食感、栄養に関する情報をデジタルデータとして扱い、凍結粉砕した食品粒子やゲル材料を用いて、多品種・個別対応型の食品製造を可能にする次世代の食品加工装置を提案する。従来の食品製造は、原料や製品ごとに専用ラインを必要とすることが多いが、本構想では、食材を粉末・粒子・ペーストとして扱いやすい形に変換し、必要に応じて供給、混合、成形、加熱を行うことで、目的に応じた食品を柔軟に作り分けることを目指している。 特に、低温凍結粉砕によって得られる食品粉末や凍結ゲル粒子は、長期保存性や搬送性に優れ、必要な場所で再構成しやすいという特長を持つ。これにより、装置内で原料を定量供給し、複数材料を混合し、ノズルやプリントヘッドを用いて成形し、その後に加熱やゲル化制御を行う一連の加工プロセスが可能になる。さらに、触感解析AIや各種センシング技術を組み合わせることで、やわらかさ、まとまりやすさ、飲み込みやすさなどを評価し、品質の見える化と加工条件の自動最適化につなげることができる。 このような食品加工装置は、高齢者向け食品や介護食、個別栄養対応食、災害時の食支援、食品ロス低減を目指す分散型調理システム、小型化・閉鎖循環化を要する宇宙食調理システムなどに応用が期待される。本発表では、食材のデジタル化と加工プロセスの統合により、食品加工装置とロボットシステムの新しい可能性を示す「食のプラットフォーム」構想について紹介する。