FOOMA JAPAN 2026 〜世界最大級の食品製造総合展〜 | 一般社団法人 日本食品機械工業会主催

アカデミックプラザ

AIと青色光を用いた高精度な抽苔人参判別技術の開発
口頭発表テーマ:AIと青色光を用いた高精度な抽苔人参判別技術の開発

  • 口頭発表あり

2026年06月05日(金)13:45~13:55

テーマ

検査システム(センサー・計測・分析・モニタリング含む)

研究機関名

北海道立総合研究機構 工業試験場 産業システム部

代表者名

本間 稔規

発表概要文

<背景> 人参の加工現場では、内部の木質化(以下、抽苔)の有無を全数人手で検査している。しかし、人手不足や労働生産性の低下が課題となっており、抽苔を高速かつ高精度に判別可能な装置の早期開発が求められている。 <目的> AIと青色光を用い、高精度かつ高速、非破壊で抽苔の有無を判別可能な装置を開発する。 <類似研究との比較> 抽苔人参の発生を抑制するための品種改良に関する研究は数多く報告されている。一方、抽苔を非破壊かつ高精度に検査する手法の開発例はほとんどない。 また、人参切断時の反力を計測することで抽苔を判別する手法は実用化されているが、抽苔の判別精度は十分ではなく、課題が残されている。 <研究の結果> 人参のヘタを除去した切断面に青色光を照射して撮影した画像をAIで解析し、抽苔の有無を判別可能な装置を開発した(図1)。次に開発した装置で正常人参および抽苔人参を撮影し、判別した結果の一例を図2に示す。抽苔を含む人参サンプルを47本供試して評価したところ、抽苔判別精度は97.4%に達し、抽苔人参を正常人参と誤判別する事例は確認されなかった。 高精度な抽苔判別が可能となった要因として、抽苔部分と正常部分における成分の違いにより、青色光照射下で蛍光特性に明確な差が生じたことが挙げられる。開発したAIでは、この特性の差を利用して判別していると考えられる。また、開発したAIを用いて、リアルタイムで抽苔人参を判別できることを確認した。 <食品機械業界で想定される用途> 従来の装置では抽苔を完全に判別できず、人手に依存していた検査工程に本技術を適用することにより工程を自動化できる点に特徴がある。これにより、抽苔混入を高精度に検出することによる製品品質の向上と、作業の効率化・省力化を同時に実現し、食品加工現場における品質管理の高度化に貢献する。