FOOMA JAPAN 2025 〜世界最大級の食品製造総合展〜 | 一般社団法人 日本食品機械工業会主催

アカデミックプラザ

本当にダマにならない? ―食品粉体の水に対する濡れ性の定量評価方法―

テーマ

流動・攪拌

研究機関名

法政大学生命科学部環境応用化学科環境粉体工学研究室 法政大学大学院スラリー工学研究所

代表者名

森 隆昌

発表概要文

【研究目的】 食品粉体の水もしくはその他の液体に対する分散しやすさ(溶けやすさ)を定量評価すること。 【研究アプローチ】 粉体層への液体の浸透現象から接触角を求める、すなわち、接触角を分散しやすさの数値指標とする。 【主要な研究成果】 ・密閉粉体層内への液浸透に伴う圧力上昇から、ミクロンオーダーの粉体の接触角及び動的接触角を算出することができる装置・手法を開発した。⇒特許第7079394号 ・粉体層充填方法を工夫し、流動性が悪い粉体でも接触角を再現性良く測定できるようになった。独自のせん断・圧密式の充填装置を開発した。⇒特許第7350244号 ・わずか1 cc未満の粉体で接触角測定を可能にした。 ・本装置・方法で測定した様々な粉体の接触角と分散試験の結果との対比から、本装置・方法で求めた粉体の接触角の妥当性・有効性を実証した。 ・粉体の表面処理及び改質による水への分散性向上において、表面処理及び改質効果を接触角によって定量的に表すことに成功した。 【今後の展望】 ・様々な食品粉体で接触角を測定するとともに、分散試験の結果との比較を系統的に実施する。 ・すでに様々な粉体の接触角を測定した実績はあるが、今後も継続して様々な粉体の接触角測定を行う。 ・さらに微細な粉体についても接触角が測定可能な、粉体層充填方法を開発する。