FOOMA JAPAN 2025 〜世界最大級の食品製造総合展〜 | 一般社団法人 日本食品機械工業会主催

アカデミックプラザ

高品質・高効率を両立する新たな食品加工技術
~水中短波帯・高周波パルス・マイクロ波を応用した加熱・乾燥技術~

テーマ

加熱・乾燥

研究機関名

国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門 食品加工・素材研究領域 食品加工グループ

代表者名

岡留博司

発表概要文

当研究グループでは、食品の安全・安心に対する関心の高まりや、環境負荷の低減・省エネルギー対策、国内農産物・加工食品の輸出促進といったニーズに対応するために、青果物、米飯、米粉等の粉粒状食品など幅広い食品素材について、加熱・乾燥・冷凍等の工学的単位操作、あるいはその組み合わせである食品加工プロセスの改善による加工食品の高品質化・加工の高効率化を行うとともに、研究成果の社会還元、実用化を目指している。本発表では、電気を利用した食品加工として、水中短波帯による水産・畜産物の高効率・高品質加工技術、高周波パルスを利用した液状食品の瞬間加熱技術、凍結とマイクロ波減圧乾燥を併用した新たな青果物乾燥技術について紹介する。これらの食品加工技術は、従来の加工法と比べ極めて短時間で処理することが可能であり、加工中に生じる化学変質を抑えることができるため、加工前の品質を維持した高品質な加工品を得ることができる。これにより水中短波帯加圧加熱殺菌によるパウチ包装食品および高周波パルス連続加熱による液状食品の高品質化、フリーズドライに類似する果実乾燥品の製造技術といった利用を想定している。本発表ではこれらの技術を用いた食品加工の実例と品質面での優位性を示すとともに社会実装に向けた取組みについて紹介する。