FOOMA JAPAN 2025 〜世界最大級の食品製造総合展〜 | 一般社団法人 日本食品機械工業会主催

アカデミックプラザ

味をデジタル化し、共有するパーソナル味覚センサー

  • 口頭発表あり

2025年06月12日(木)13:40~14:10

テーマ

検査システム(センサー・計測・分析・モニタリング含む)

研究機関名

日本工学院八王子専門学校AI システム科食品・農業バイオグループ

代表者名

小林彰人

発表概要文

本研究では、いつでも、どこでも、誰でも、手軽に味を数値化できるパーソナル味覚センサー「DigiTaste」を開発した。 これまで専門的な知識や高価な機器が必要であった味覚評価を、より身近なものにすることを目指している。 本センサーは、身近なPCやスマートフォンのヘッドホン端子と音響信号処理技術を応用し、食品の味覚をデジタル化するものである。 主な特徴は以下の通りである。 • 低コスト: PCやスマートフォンと汎用電子部品で構成されたデバイスで計測可能である。特別な機器は不要であり、導入のハードルを大幅に下げている。 • 簡便性: 小型軽量で持ち運びやすく、専用ウェブアプリの操作も簡単である。専門知識は不要であり、誰でも手軽に利用可能である。 • 迅速性: 短時間で測定が完了する。リアルタイムでの味覚評価やデータ収集に貢献する。 • 多様な味覚に対応: 塩味、酸味、甘味といった基本的な味を識別可能である。 • 味覚の記録と共有: 測定データを記録・蓄積し、個人の味覚傾向を分析したり、家族や友人と味覚情報を共有可能となる。 本センサーの活用は、食品産業に品質管理の効率化、製品開発の加速、食品ロス削減といったメリットをもたらすであろう。 例えば、原材料の品質検査や製造工程の管理を、より迅速かつ客観的に行うことが可能になる。また、一般消費者にとっては、自身の味覚の可視化、食の嗜好の理解、健康的な食生活への意識向上などが期待できる。 パーソナル味覚センサーは、「味覚」をより身近なものにし、食生活を豊かにすることに貢献できる。