FOOMA JAPAN 2026 〜世界最大級の食品製造総合展〜 | 一般社団法人 日本食品機械工業会主催

アカデミックプラザ

加熱操作による普通のコメの糖質消化性制御-生活習慣病ゼロ次予防のための糖質消化性調節米-
口頭発表テーマ:加熱操作による普通のコメの糖質消化性制御-生活習慣病ゼロ次予防のための糖質消化性調節米-

  • 口頭発表あり

2026年06月03日(水)13:55~14:05

テーマ

加熱・乾燥

研究機関名

千葉大学 大学院園芸学研究院 農産食品工学研究室

代表者名

小川幸春

発表概要文

コメは収穫後に乾燥,籾摺り,精米,炊飯など様々な操作を経て米飯となる.粉末化される小麦などとは異なり,米飯となった後も種子としての粒構造は維持され,粒内部でブロック状に立体積層するデンプン貯蔵細胞もおおよその形状を保つことが筆者らの研究により判明している.それら粒構造,細胞構造が含有デンプンを包む状態となっていることから,粉末状の糖質食品とは消化酵素に対するバイオアクセシビリティが異なる.実際,米飯の粒構造特性は,含有デンプンがグルコースに分解される速度を約1/8倍に抑制する要素となっていることがin vitroでの模擬消化試験により判明している.同様に,粒や細胞構造の崩壊程度がデンプンの分解速度に関わることも判明している.一方で,それらの構造はデンプンがグルコースに分解される際の平衡分解率には影響を及ぼさない.以上の事象は,食後の消化過程における米飯の粒構造,細胞構造の単純な効果であるが,逆に,粒構造や細胞構造のバイオアベイラビリティに関わる特性を人為的に調節することができれば,米飯含有デンプンの分解速度,すなわち米飯の血糖値上昇速度に関わる糖質消化性を変化させることも可能になる.研究室代表者らは,米飯の構造的な特性変化がバイオアベイラビリティに関与する事象であることに着目し,収穫後の米が米飯となるまでの過程での様々な操作が米飯の糖質消化性に及ぼす影響を検討してきた.本研究発表では,籾に対する熱負荷の方法や条件が米飯の糖質消化性に及ぼす現象についての検討結果を紹介する.