FOOMA JAPAN 2025 〜世界最大級の食品製造総合展〜 | 一般社団法人 日本食品機械工業会主催

アカデミックプラザ

食品媒介寄生虫症(食中毒)の制圧

  • 口頭発表あり

2025年06月13日(金)10:50~11:20

テーマ

衛生対策・品質管理(殺菌、洗浄、異物除去含む)

研究機関名

熊本大学 産業ナノマテリアル研究所 浪平研究室

代表者名

浪平 隆男

発表概要文

開発背景: ・生の刺身を喫食した際に発生するアニサキス食中毒は、近年、その事件数が増加の一途を辿っている。 ・水産および小売、飲食業はアニサキス対策を講じているものの、万全な方法がない。 ・アニサキスによる生の刺し身離れが加速しつつある。 ・海外では既に冷凍解凍処理を義務付けている国々がある。 ・遠くない未来に日本における冷凍規制も考え得る。 開発技術: ・パルス電流という物理作用によって魚介類へ寄生するアニサキスの殺虫を可能とした。 ・パルス電流という瞬間的な大電流を用いるため魚肉の品質へほとんどダメージを与えることがない。 ・最も新鮮かつ安心な生の刺し身を提供可能である。 ・魚介類のアニサキスだけではなく、ヒラメのクドア及びシラウオの顎口虫、ホタルイカの旋尾線虫など、その他の寄生虫への適用も可能である。 ・魚介類に限らず、馬刺しなど多くの畜肉へ寄生する住肉胞子虫や豚肉へ寄生するトキソプラズマへの適用も可能と考えられる。 今後の目標: ・パルス電流によるアニサキス殺虫効率の向上及びその装置の小型化 ・パルス電流によるアニサキス殺虫技術及び装置の社会実装 ・日本からのアニサキス症制圧宣言発出 ・和食の華と評される生の刺し身の次世代の日本人及び世界中の人々への提供 ・パルス電流殺虫の国際規格化