FOOMA JAPAN 2025 〜世界最大級の食品製造総合展〜 | 一般社団法人 日本食品機械工業会主催

アカデミックプラザ

食品や料理の栄養学的特徴を視覚的に表すユニバーサル栄養表示システムの構築

  • 口頭発表あり

2025年06月11日(水)10:50~11:20

テーマ

その他

研究機関名

国立大学法人宇都宮大学共同教育学部

代表者名

カバリェロ 優子

発表概要文

現在、食事により摂取した食品や料理を入力して栄養の過不足を表す健康管理のアプリケーションや栄養計算ツールはスマートフォンのアプリやインターネット上のアプリケーションツールとして普及しています。しかし、総合的な栄養の過不足を一目で絵により表現するような方法や、栄養のバランスのよさを表現するアプリケーションは先行研究では確認されていません。 本研究の目的は、食品や料理の栄養学的特徴を、三次元デジタル表示技術を使って絵や色により表現するシステムの開発を行うことです。ここでのシステムは、コンピューター上で食品や料理のデータベース入力、アプリケーションによる情報処理、栄養学的特徴を絵により表示するというユーザーが利用できるプラットフォームとしての出力の一連の仕組みのことを意味します。もしも栄養のバランスがよいといわれている牛乳や乳製品、卵料理、カレーやチャーハンなどの複合料理の栄養学的特徴を視覚的に表現したり、摂取した食品や料理の栄養の過不足を表示したりすることができれば、学校教育、社会人向けの栄養教育および食事管理に活用できるのではないかと考えています。現在は、入力、出力表示の開発中です。将来的には購入食品や料理の自動入力を可能にし、栄養の過不足の表示と、それを補う食品、料理の提案までできることを目指します(図)。 本研究の特徴は、国や食文化により異なる栄養バランスガイド、食品群、文字情報といった方法によらずに食品や料理の栄養学的特徴をユニバーサルな方法で視覚的に表現することにあります。 将来的に、商品をバーコードにより読み込むようなスーパーのレジやレストランでの会計と連動すれば、ユーザーが入力作業をわざわざ行わなくても、食品や料理を消費した場合の栄養素等摂取量を出力することもできると考えます。その出力表示が、スマートフォンと連動した分かりやすい絵や色により表現できるならば、ユーザーが簡単に食事状態を把握し、健康管理を行うことができると期待されます。