FOOMA JAPAN 2024 〜世界最大級の食品製造総合展〜 | 一般社団法人 日本食品機械工業会主催

アカデミックプラザ

研究事例の紹介
~SDGsに貢献するための植物組織の医療用材料への応用
~3Dプリンターによるコーヒーの旨み抽出のためのドリッパー形状の最適化

テーマ

バイオ

研究機関名

九州情報大学経営情報学部情報ネットワーク学科 荒平研究室

代表者名

荒平 高章

発表概要文

本研究室では,工学・情報学の立場から広義の医療系分野に貢献するために,様々な研究を実施している.その中で,現在取り組んでいる「食」に関連する2件の研究テーマについて報告させて頂く. (1) SDGsに貢献するための植物組織の医療用材料への応用 ●近年問題となっているフードロス問題に着目し,我が国で消費される野菜として,ゴボウ,ダイコン,アスパラガスを用いて脱細胞化処理を施し,骨格のみを抽出した. ●抽出した組織について,医療分野における組織再生用足場材としての可能性について検討を行った. ●抽出した組織について,圧縮力学特性や構造観察を実施し,それぞれの違いについて検討を行った. ●抽出した骨格に対して細胞増殖能・分化能を評価した. ●選定した3種類の野菜は,異なる構造や力学特性を示し,それぞれの特長があることから,生体組織の特長を把握し,適材適所に使用できる可能性が示唆された. (2) 3Dプリンターによるコーヒーの旨み抽出のためのドリッパー形状の最適化 ●3Dプリンターを利用したコーヒードリッパーの試作と応用を目的とした取り組みである. ●コーヒーに代表される嗜好品もコロナ禍をきっかけとして,再ブームが起こっているところに着目し,自宅などで気軽に作製できるようなコーヒードリッパーの作製システムの構築を目指す. ●簡易的なコーヒードリッパーを3Dプリンターを用いて複数作製した. ●それぞれの試作したコーヒードリッパーについて熱湯(90℃程度)に浸漬させた熱耐久性評価や,熱変形等の基礎的な評価を実施し,より汎用的かつ簡便に作製できるコーヒードリッパーの検討を行った.