FOOMA JAPAN 2024 〜世界最大級の食品製造総合展〜 | 一般社団法人 日本食品機械工業会主催

アカデミックプラザ

乾燥による高品質食品製造プロセス

  • 口頭発表あり

2024年06月06日(木)12:50~13:20

テーマ

加熱・乾燥

研究機関名

山口大学 生命医工学センター  摂南大学農学部 食品栄養学科 食品加工学研究室 三重大学大学院生物資源学研究科 食品生物情報工学研究室

代表者名

山本 修一

発表概要文

高品質な食品を乾燥製造するためには,乾燥時の物性・品質変化機構を理解したうえでプロセス開発をする必要がありますが,試行錯誤と経験に基づいて実施しているのが現状です.今回は,「乾燥による高品質食品製造プロセス」に関連した3大学の最新の研究成果を発表します(図1). 摂南大は乳化フレーバー噴霧乾燥粉末のフレーバー残留率について検討しました。乾燥粉末には、大きな空孔が存在し粉末球殻に多くの油滴が分散しており(図2),大きな油滴のほうがd-リモネンの残留率が小さくなりました (図2). 三重大はノンフライ乾燥に代わる方法として赤外線乾燥について検討しました.含水率が0.6~0.3の乾燥速度は,赤外線-熱風併用乾燥と赤外線乾燥のほうが熱風乾燥より高くなり、風速を調節することで麺表面を焦がさずに乾燥できることがわかりました(図3). 品質変化は,材料温度と材料水分濃度が高い領域で生じるので,図4に模式的に示すような適切な熱風温度プログラムにより,乾燥時間を変化させずに高い品質を維持できます.山口大では.このような熱風温度プログラムの迅速決定のためのモデルシミュレーションを検討しています.