アカデミックプラザ2013

研究概要

スチームを利用した加熱機器の蒸気・空気混合比の簡易測定法と伝熱解析

研究機関名

大阪市立大学大学院 工学研究科 機械物理系専攻 熱工学分野

代表者

伊與田浩志

本研究の主旨

沸点温度よりも高い温度(大気圧では100℃よりも高い温度)の水蒸気として定義される過熱水蒸気(空気が混合している場合を含む)は,オーブン,焼成装置や加熱殺菌装置など,食品用の加熱機器への利用が広く進んでいる.このような加熱機器では,加熱媒体である過熱水蒸気から食品に対し,伝導伝熱,対流伝熱,ふく射伝熱に加えて,水蒸気が水に変化する際に生じる凝縮熱により加熱される.水蒸気の凝縮が食品表面で起きると,凝縮水による食品表面への加水も同時に行われる.その一方で,凝縮を伴う加熱の場合は伝熱機構が複雑になるとともに,特に,加熱媒体である過熱水蒸気中の空気の混合比やその時間変化は,食品の加熱過程(温度と水分の分布と履歴)を決定する重要な操作パラメータとなる.しかし,現在,空気と水蒸気の混合比の測定は,計測機器として高温用湿度センサや酸素濃度計が市販されているものの,測定環境が高温であることや,水滴や油脂分等の汚れが存在する雰囲気中となるために手軽に実施できるとはいい難い状況である.そこで本研究では,水蒸気を利用した加熱機器の高性能化を目的に,実際の装置使用中の水蒸気と空気の混合比の時系列データを得るための簡易な測定方法を提案するとともに,混合比(湿度)が伝熱や食品に与える影響について,実験装置や実際のオーブンを用いて解析をおこなった.
本報告では,解析のための測定装置とともに,空気と水蒸気の混合比が,食品の形状,食品内部での成分の移動現象と分布,加熱中あるいは加熱後の色や温度の変化に与える影響について調べた結果を紹介する.

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