アカデミックプラザ2013

研究概要

青果物の収穫後における品質変化を予測する
-物性変化および損傷程度の予測-

研究機関名

独)農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所

代表者

中村 宣貴

本研究の主旨

青果物は、工業製品とは異なり、その流通過程において極めて短時間で外観・硬さなどの物性が変動する。また、近年の青果物の国際流通などに代表される輸送経路の長距離化・複雑化に対応した流通安定技術は確立されていない。そこで本研究では、青果物の流通システム確立に資するため、物性を含む品質変動の定量的な予測手法、物理的な損傷の発生メカニズムについて以下の検討を行った。
1.クライマクテリック型の青果物である緑熟トマトを対象として、積算エチレン生成量を独立変数とする色および固さの変動予測モデルを作成した(fig.1)。
2.多段積載された青果物を対象として、振動条件(振動周波数)と積載上段部分の擦れ傷の程度、積載下段部分の塑性変形量を予測する手法を明らかにした(fig.2)。
3.青果物においては振動による損傷発生予測に用いられてきたS-N曲線理論を応用し、繰り返し衝撃によるイチゴ果実の損傷発生を予測する方法を提案した。この手法を用いて、実輸送時の衝撃データから、損傷に至る地点の予測を行った(fig.3)。
4.2段詰め包装されたイチゴを対象として、数段階の高さから物性の異なる緩衝材上に繰り返し落下処理を行った。その結果、種々のPAcc(ピーク加速度)およびVc(速度変化)の組み合わせ条件により、損傷度が様々に変化することを確認した。
今後、異なるタイプの青果物の収穫後品質変動の予測手法を確立するとともに、様々な輸送条件、包装形態などに適用可能な高精度かつ汎用的な損傷予測モデルの構築を進める予定である。

Fig1. エチレン積算値を独立変数としたトマト「桃太郎」の緑熟果の果実硬度、果皮色の予測結果

Fig2. 多段積載されたダイコンの加速度伝達率と上段の擦り傷との関係(上下振動、0.6G)

Fig3. イチゴ輸送中における損傷発生箇所の予測

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