アカデミックプラザ2013

研究概要

油汚れは塩におまかせ!

研究機関名

岡山県工業技術センター 化学・新素材グループ

代表者

浦野 博水

本研究の主旨

食品産業では、水を媒体とする湿式洗浄が行われてきました。水は極性溶媒であることから、多くの種類の極性物質を容易に溶解・分散させることができますが、油脂などの極性の小さな物質に対する溶解力が小さく、また表面張力が大きいために汚れや機器の表面に対する濡れ性と浸透性が悪いという、洗浄媒体としては本質的な短所を有しています。現在使用されている多くの洗浄剤には、これらの水の短所を補うための有機系界面活性剤や強アルカリ剤が配合されています。
本研究では、水の短所を補うための新しいアプローチとして、水への食塩添加に着目し、親水性度の異なる硬質(ステンレス鋼、テフロン)の表面に付着した油脂(トリオレイン)に対する洗浄効果について界面張力に注目して検討しました。その結果、食塩(NaCl)と水酸化物イオン(OH-)の共働により、油脂/水の界面張力の減少効果が得られること(Fig.1)、また、親水性のステンレス鋼では硬質表面/水界面での濡れ性が向上(油脂の接触角が増加)することがわかりました(Fig.2)。さらに、この2つの効果が同時に起こる場合に付着油脂の除去性が向上することがわかりました。
また実用例として、食塩水による白米(古米)の洗米効果について検討したところ、食塩濃度の調整により米に付着した糠に由来する脂肪成分や古米臭などを効果的に低減できることが明らかとなりました。

図1. 食塩水のpHおよびNaCl濃度とトリオレイン/食塩水の界面張力の関係

図2.食塩水のpHおよびNaCl濃度と接触角の関係
A:ステンレス鋼、B:テフロン

HOMEプライバシーポリシーこのサイトについてサイトマップ日本食品機械工業会

ページ上部へ