アカデミックプラザ2013

研究概要

超高温極短時間加熱装置を用いた粉体食品の殺菌

研究機関名

関西大学 化学生命工学部 生命・生物工学科 生物制御工学研究室

代表者

一ノ瀬 祥一

本研究の主旨

この研究は、湿熱による超高温極短時間処理による粉体殺菌装置を開発した企業との共同により、対象細菌の耐熱性の解析に基づいて本装置の殺菌性能を評価し、その実用性を検討したものです。この装置では、ソニックノズルとよばれる特殊ノズルを備え、粉体を加圧下超高温(140~200℃)で0.16~0.19秒間という極短時間処理で湿熱蒸気中に投入、加熱します。粉体はパイプの中を高速で移動し、ノズルを通過して急速に送風空気中に噴出されると直ちに冷却されると同時に乾燥され、その後回収されます。
まず、解析のための粉体食品試料として魚粉を用い、それに含まれる胞子形成性の好熱菌を単離、同定した結果、Geobacillus stearothermophilusであることがわかりました。次に、キャピラリー法によって緩衝液中での単離菌の耐熱性を調べ、z値と基準温度の121℃でのD 値を求め、これらをもとに本菌の140℃以上の各温度での熱死滅桁数を予測しました。一方、粉体殺菌装置を用いて対象試料の魚粉をそのまま殺菌処理し、回収試料から付着菌を分離し、生残数を求めました。その結果、140~160℃、0.19秒後では生残菌数がいずれも検出限界以下になりました。この結果に基づく限り、魚粉を用いて行った条件下ではこの装置の殺菌性能は高いと判断されます。現在さらに、熱耐性曲線の外挿の妥当性、殺菌処理粉体試料からの生存胞子の回収率、発芽能が低下した加熱損傷胞子の発生の可能性、実機装置での粉体系と実験室での緩衝液系との相違、急速冷却時のショック効果など付加的相乗作用の関与の可能性について、検証実験を実施中です。

図1

図2

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