アカデミックプラザ2013

研究概要

酢酸発酵への微生物燃料電池技術の応用による食酢と電力のコプロダクション(併産)技術の開発

研究機関名

群馬大学 理工学研究院・環境創生部門・大嶋谷野研究室

代表者

大嶋 孝之

本研究の主旨

 発酵醸造技術は我々日本人の食生活に深く根ざした伝統的食品製造に加え、工業的に制御された大規模な食品・食品添加物生産においても広く利用されている。微生物による発酵は、微生物の有機物代謝により生じる電子の最終受容体として酸素を必要とする好気発酵と、酸素以外を最終受容体とする嫌気発酵に大別することが出来る。このうち好気発酵は、酸化による有機物・糖誘導体などの生産技術として食品発酵プロセスで用いられている一方で、近年注目されている微生物燃料電池(MFC)技術においても利用されている。
 MFCは通常同一空間内で進行する微生物による糖や有機物の酸化反応と電子受容体の還元反応を空間的に隔て、酸化反応で生じた電子を外部回路を経て電子の最終受容体へと供させることで電気エネルギーを生産する(図)。微生物機能により糖や有機物が酸化される際に生じた電子は、通常の発酵では酸素(好気条件)や硝酸イオン、硫酸イオン(嫌気条件)などへ供与されるが、MFCでは電子受容体は電極(負極:アノード)となる。同時に酸化反応による電子の引き抜きにより生じるプロトンはプロトン透過膜を通して濃度勾配に従い正極(カソード)側に移動し、負極に供与された後に外部回路を経た電子と最終電子受容体である酸素と反応し水が生じる。
 我々はこれら好気発酵による物質生産技術とMFCによる電力生産技術が共に同じ原理を用いた競合しない技術であることに着目し、発酵プロセスによる食品の生産と電気エネルギー生産を融合しコプロダクション(併産)可能とする技術開発を行なっている。
 当日はMFCの原理とコプロダクションを行う最初のターゲットとして選んだ食酢と電力のコプロダクションについて紹介する。

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