2017国際食品工業展

6月13日(火)~6月16日(金) 東京ビッグサイト・東1~8ホール 10:00~17:00

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研究概要

野生動物と畜産副生物の有効活用を目的とした肉醤の開発 特にエゾシカ肉とブタの腎臓の利用について

研究機関名

酪農学園大学 食と健康学類 / 地方独立行政法人 北海道立総合研究機構 食品加工研究センター

代表者

舩津保浩

本研究の主旨

エゾシカは北海道を代表する野生動物であるが、天然林・牧草地・畑への食害、車・列車との衝突事故の増加および生態系に影響を及ぼすなど様々被害をもたらしている。農林業被害額は平成24年度では約63億円に及んでいる。エゾシカ肉の成分調査では、鉄分や脂肪酸の代謝に不可欠な遊離カルニチンの含有量が多く、健康面で注目されている。しかし、特有の獣臭があることや保管中に臭気が発生すること等の理由から、加工用途が少ないのが現状であり、幅広い加工技術の開発が求められている。
 一般に食肉生産動物はと畜工程を経て、部分肉や精肉となるが、と畜時に血液や内臓などの畜産副生物が生じる。欧州ではこれらの畜産副生物はソーセージ、パテやテリーヌ等の材料に利用されているが、日本では食習慣が異なるため利用度は低い。そのため食肉加工業界では有効活用が求められている。
本研究ではエゾシカ肉とブタ腎臓の有効活用を目的として醤油醸造技術を利用して両者に含まれる食肉及び内臓タンパク質からそれぞれ発酵調味料(肉醤)を製造した(図1)。その結果、エゾシカ醤油では醤油醸造技術を利用した発酵法の選択からうま味が強いタイプは麹のみ添加試料が、うま味は弱めで酸味が強いタイプは、麹と乳酸菌添加試料が、うま味の他にクセを増すタイプは麹、乳酸菌及び酵母の添加が効果的であることが味覚センサーを用いた味分析により明らかとなった(図2)。また、ブタ腎臓醤油は主原料に強く感じられるアンモニア臭がもろみや製品では感じられず、まろやかな風味であることが特徴であった(図3)。
以上の結果より、発酵法の選択によって肉醤の品質が制御できること、主原料の素材にかかわらず異臭のない良好な風味を有する製品が創出できることが明らかとなった。

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