2018国際食品工業展

6月12日(火)~6月15日(金) 東京ビッグサイト・東1~8ホール 10:00~17:00

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研究概要

音波プローブを用いるパン類のテクスチャー非破壊計測法

研究機関名

筑波大学 システム情報系 知能機能工学域 音響システム研究室 バイオ・環境計測グループ

代表者

水谷孝一

本研究の主旨

【背景】本研究では,食品のテクスチャー非破壊計測技術として気柱振動プローブを提案する.食品のテクスチャー評価方法は,例として,レオメータ等による圧縮試験が挙げられる.圧縮試験は高精度なテクスチャー評価が可能であるが,一度の計測に長時間を必要とし,1台の計測器で同時に複数の試料を計測できないという問題点がある.また,試料を破壊するため全ての提供される食品の評価が不可能である.そこで,提案技術では音響波を用いて,非破壊によるテクスチャー評価の実現を目指した.
【提案技術】提案する気柱振動プローブは,円筒管,マイクロホン,スピーカ,及びアンプで遅延線発振器を構成し,計測対象の音響波に対する反射率や浸透率を発振周波数の変化として推定するものである.本技術は試料を非破壊で計測でき,応答性に優れているため計測に長時間を必要とせずリアルタイム計測が可能である.
【実験内容・結果】試料には市販の食パンを用いて,トースターにより加熱した.加熱時間を1.5,2,2.5,3,3.5分とする5個の食パンを1組とし5回実施した.気柱振動プローブから得られる発振周波数と圧縮試験から得られる食パン表面の硬さとの関係を検証した.また,本提案手法とLab色空間を用いる表面色評価法との比較を行った.実験の結果,硬さが増すに伴い,直線に近い形で増加していることを確認した.また,表面色評価法との比較においては,加熱時間が進むに伴い,本提案手法の方が優位であることがわかった.従って,本提案手法によるクラスト層の硬さを推定できると考えられる.以上より,気柱振動プローブを用いて,食パン表面の硬さを非破壊で推定可能であることが示された.
【将来の応用先】将来的に本技術は,食品製造現場におけるインライン計測,また,自動調理器の焼き加減判断への応用が期待される.

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