2017国際食品工業展

6月13日(火)~6月16日(金) 東京ビッグサイト・東1~8ホール 10:00~17:00

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研究概要

電気分解技術を使った食品残渣処理システムの開発

研究機関名

鹿児島大学食品関連研究チーム(農学部食料生命科学科食料環境システム学・食品保蔵学研究室)

代表者

紙谷喜則

本研究の主旨

メタン発酵処理は家畜排泄物、下水汚泥、生ごみ等をエネルギー変換できる方法として広く利用されている。しかし、同処理は廃棄物と種汚泥比による発酵槽の管理が、一般的であり、厳密な管理法が無いのが現状である。例えば、有機酸の発生により発酵効率が低下すると、反応工程の回復に長期間を要するといった問題を抱えている。また、発酵残渣は動物由来の食中毒菌を含んでいるため、一般的には殺菌処理後に河川放流される。一方、発酵残渣には、窒素(N)、リン(P)、カリ(K)や有機物が豊富含まれており、植物栽培への利用が期待されているが、その濃度の不明確さや成分の季節変動に加え、食中毒菌の殺菌処理後の残存も確認されているため、積極的に利用する農家は少ないことがメタン発酵装置の普及の妨げとなっている。本研究室では、電気分解技術を利用した食品残渣利活用のためのカスケード的処理方法について検討し、以下の成果を得ることができた。①:マルチインピーダンス法を用いたメタン発酵時の発酵槽管理における消化液中のN/P/K成分および生成有機酸の定量方法を考案した。②:電解技術を用いた発酵残渣の殺菌と水耕栽培への利用方法について検討し、電解処理水と併用により水耕栽培に利用することで、生長促進効果が得られることを確認した。③:生長促進の要因を特定するために、電気分解処理水の基本物性値について、バブル水およびpH調整水の物理的特性を比較検討した。④:発酵消化液に含まれる芽胞形成菌を殺滅する方法として電気分解処理水の補助的利用方法について検討し、殺滅温度の低減化が可能であることを明らかにした。得られた結果より、メタン発酵による廃棄物処理において大きな課題であった排水処理及び利用に関し、液中N/P/Kおよび微量成分の迅速・連続測定法を開発したことで、環境の富栄養化を引き起こす発酵消化液の河川放流について、放流前における植物栽培への有効利用を可能とするシステムの構築とともに、過多となる含有窒素量の希釈に要する使用水量の低減化、ならびに有害微生物数を大幅に低減させた発酵消化液の供給法の確立といった諸問題解決に繋がる基礎的知見を見出した。

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