2018国際食品工業展

6月12日(火)~6月15日(金) 東京ビッグサイト・東1~8ホール 10:00~17:00

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研究概要

亜塩素酸ナトリウムの洗浄・殺菌への活用 -次亜塩素酸ナトリウムとはどこが違うのか?-

研究機関名

岡山県工業技術センター 研究開発部 化学・新素材グループ

代表者

髙橋和宏

本研究の主旨

食品産業では、衛生管理に次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)が汎用されている。これはNaClOが広い抗菌スペクトルを持つこと、比較的安全・安価であること、反応性が高いこと、洗浄作用も持つことに因る。しかし反応性の高さゆえに、反応副生成物(トリハロメタン・カビ臭の前駆体)が生じる、腐食性があるなどの問題点も指摘されている。NaClOに一つ酸素が付加した亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)はNaClOよりも温和な酸化剤であり、有機物存在化で殺菌効果を維持する、トリハロメタンを生成しないなどの特徴があることから近年注目が高まっている。NaClO2が殺菌作用だけでなく有効な洗浄作用を示せばNaClOの使用が適さない場合の代替洗浄・殺菌剤となる可能性がある。そこで本研究では、NaClO2の基本的な殺菌特性を明らかにするとともにNaClO2の作用効果を明らかにすることを目的とした。
 NaClO2の殺菌効果はpH依存性を示し、pHが低いほど殺菌効果が高かった(図1)。また温度の上昇にともない殺菌速度が上昇した(図2)。NaClO2水溶液はステンレス鋼表面に付着したタンパク質と微生物細胞に対してpHに依存した洗浄作用を示し、低pHで洗浄効果が高く、濃度に依存した洗浄効果を示すこと確認された(図3)。これはpH6以上のアルカリ性pHで洗浄作用を示すNaClOとは対照的であった。またNaClO2の洗浄効果は洗浄温度の上昇により著しく増大した(図4)。低pHでのNaClO2の洗浄作用が酸化分解作用により発揮されること、NaClO2の腐食作用がNaClOよりも低いことも確認されている。以上のことから、NaClO2はNaClOの使用が制限される場合の有効な洗浄・殺菌剤となり得ると考えられた。

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