2019国際食品工業展

7月9日(火)-7月12日(金) 東京ビッグサイト・東1-8ホール 10:00-17:00

研究概要

食品内部構造のミクロからマクロ計測による品質評価

研究機関名

日本大学 生物資源科学部 3次元バイオ構造モデリンググループ

代表者

都 甲洙

本研究の主旨

食品内部構造は,光学顕微鏡,電子顕微鏡,SEM,X線CTおよびMRIにより計測されてきた.しかし,これらの装置では,空間分解能の制約とともに,ある一定の計測範囲内における単一画像の計測にとどまっていることの限界がある.例えば,米粒の浸漬時に胴割れが発生した箇所には水が浸透し,凍結過程で氷結晶になるが、そのサイズは単一画像の計測範囲を超過することも考えられる.冷凍米飯内の氷結晶計測において,胴割れ箇所の氷結晶を優先に低倍率(マクロ)で計測すると,小さな氷結晶の計測が困難であり,逆に小さな氷結晶を優先に高倍率(ミクロ)で計測すると,大きな氷結晶の計測が困難である.本研究の目的は,食品の最適な調理・加工工程を解明するため,食品の内部構造を同一サンプルと手法で,且つ,ミクロ(単一画像)からマクロ(連続画像)計測を行うことにある.具体的には,①冷凍米飯の長期保存におけるミクロからマクロ氷結晶の計測,②アイスクリームオーバーランの違いによる「気泡」,「水・氷結晶」,「乳製品」のミクロからマクロ構造を計測することにある.
図1に-40˚C凍結直後の冷凍米飯2粒から得られた連続分光画像を示す.切断面Aの長さは3530 µm,Bの長さは3850 µmで,1個の米飯粒に相当する.切断面Aの米飯粒では比較的小さな氷結晶が,切断面Cでは外周部の氷結晶は小さいものの全体的に大きな氷結晶が計測された.この計測範囲において,氷結晶短軸の最小値1.4 μmから長軸の最大値692.6 µm まで,相当円直径の最小値4.0 µmから最大値440.7 µm まで,氷結晶の連続分光画像計測が可能になった.同じ凍結温度条件と冷凍米飯塊(20×20×10 mm)であるにも関わらず,氷結晶の大きさは米飯粒ごとに大きな相違が確認された.図2にCMtSISの自動位置きめにより得られた25枚の結合画像,気泡,氷結晶,乳製品の2値化画像を示す.結合画像の実寸法は970×769 µm で,アイスクリーム内の最大気泡(長軸277.5 µm)が3個ほど計測可能な範囲である.この計測範囲(マクロ)において,長軸の最小0.8µmから最大277.5 µm までの構成要素計測が可能になった.

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