アカデミックプラザ

研究概要

食肉の赤色化に及ぼす一酸化炭素の影響

研究機関名

麻布大学 獣医学部 動物応用科学科 食品科学研究室

代表者

坂田亮一

本研究の主旨

食肉の色調は商品価値を左右する重要な要素であり、消費者の購買意欲を大きく左右する。その色調は食肉中のミオグロビン(Mb)やヘモグロビン(Hb)によって支配される。食肉製品に使用される発色剤は歴史的にも重要な添加物であるが、使用基準があり消費者から忌避される傾向にある。このことからも、発色剤と同等の効果が得られる加工技術の開発が食肉産業上、望まれる。一酸化炭素(CO)は食肉の赤色化に寄与することが知られている一方で、食肉の不慮の赤色化発現の一因とも考えられ、その原因追究にあたり一酸化炭素処理時の食肉の色調特性や加工特性について調べる必要がある。
本研究では、通常発色剤として用いられる亜硝酸ナトリウム(NaNO2)の添加によって生じるニトロシルミオグロビン(NOMb)をカルボキシミオグロビン(COMb)に部分的に代替可能かについて先ずMbモデル溶液を調製し、検証した。また、Mbと同様に食肉の色調に寄与するHbに着目し、カルボキシヘモグロビン(COHb)が加熱食肉製品の色調に関わるか検討すると共に、色調以外の特性として食肉中におけるCOによる酸化抑制能や微生物抑制効果について調べた。
その結果、COと亜硝酸塩併用の可能性、COHbの加熱食肉の色調への寄与率、脂質に対する抗酸化性、微生物特性について知見を得た。図1にNOMbにCOを加えた時に得られるCOMbの吸収スペクトルを示す。またCOにも脂質酸化抑制効果(図2)や微生物抑制能を有する可能性があることが示された。

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