アカデミックプラザ

研究概要

アグリ&フードビジネスの生産工程の評価と品質及び効率向上のための改善手法の開発

研究機関名

日本大学 生産工学部 マネジメント工学科 五十部研究室

代表者

五十部 誠一郎

本研究の主旨

農業や食品産業においては以前から効率的かつ品質の安定性、精度向上のための生産工程の管理手法についてのニーズがある。工業製品に比べ原料の不均一性などからどうしても人海戦術に頼らない部分も多いのが現状であるが、最近の様々な新規の加工技術や検知・評価技術が開発され、それらを用いての工程の改善などの取り組みは行われており、農業分野でもトヨタ生産方式の導入などの注目されている。本研究ではいくつかの食品の生産工程に着目し、技術シーズを活用した改善手法による新規商品開発や効率性の向上を目指している取り組みを紹介する。
具体的には復興事業で実施している汎用的な食材として開発を目指しているファストフィッシュ素材などの例を紹介する(図1)。
 サンマ、イワシ、サバを原料として、骨の軟化処理を伝熱性の高い水蒸気処理で実施することを前提に歩留り、作業効率の高い一次処理を実施して、その場合の通常の処理に比べて歩留り、作業時間等の加工諸元を測定した。これにより、骨の軟化処理を前提とした一次加工により高い歩留り、処理コストの短縮が可能であることが明らかになった。
過熱水蒸気に微細水滴を含有したアクアガス加熱手法は野菜の表面殺菌や野菜のブランチング処理などに実用化されているが、このアクアガス加熱処理により、サンマなどについては骨の軟化効果も達成でき、またその身肉などの風味や食感もレトルト処理などよりの高評価を得た(図2)。しかし、イワシでの骨の軟化は不十分と認められ、既往研究から酸性処理の実施など、加工時の食酢の添加等での骨軟化処理についての検討を行い、骨の軟化の改善効果を確認した。(図3,4)
骨の軟化した素材を汎用的に活用するには食酢添加処理については課題が残ることからアクアガス処理での知見を参考に、減圧・加圧処理の制御可能な水蒸気加熱装置での処理を検討して、食酢等の無添加でイワシの骨の軟化処理も達成した(図5)。これらの素材は学校給食や介護給食の食材としてメニュー開発を給食施設などの管理栄養士と現在検討中である。

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