アカデミックプラザ

研究概要

調理・加工操作でゴハンの糖質消化性をコントロール!

研究機関名

千葉大学 大学院 園芸学研究科 小川研究室
宇都宮大学 農学部 農業環境工学科 食品流通工学研究室

代表者

小川幸春

本研究の主旨

食品は摂取された後,咀嚼によってその構造が破砕されるとともに胃酸や胃での蠕動運動でスープ状となり,その結果,含有する栄養成分のほぼ全量が腸管から吸収できるようになると考えられている.しかし特に植物系食品素材の場合,組織を構成する細胞はセルロースなどの難消化性成分からなるため容易に消化されない.またそれら細胞はミクロンサイズのため,咀嚼や蠕動などのマクロな動作では完全に破砕することができない.通常,穀類は細胞構造の内部にデンプンなどの栄養成分を含有する.このため,細胞や組織の構造的特性は栄養成分の消化吸収性と密接に関係する.特にコメの場合は粒構造を保ったまま調理,摂取されるため,その構造が直接消化性に関与することとなる.当研究グループで組織構造を維持した米飯粒(intact)とその破砕物(homogenized)の糖質消化性を調査した結果,米飯の構造的特性は最終的な消化率(平衡消化率)ではなく消化速度に関係することを定量的に示すことができた(Tamura, Ogawaら,Food Chem, 191, 91-97, 2016).この結果は,米飯粒の構造的特性が人体に吸収される総カロリー量ではなく摂食後の血糖値変動に関係することを示すとともに,調理・加工時の操作による消化性変化を定量的に把握できることも意味する.本研究発表では,調理・加工時の操作条件によって米飯自体の糖質消化性をコントロールする技術について提案する.

Fig.1 in vitro人工消化試験による米飯粒(intact)および米飯破砕物(homogenized)のデンプン加水分解率(starch hydrolysis)変化

All Right Reserved. Copyright (c) Secretariat of FOOMA JAPAN