アカデミックプラザ

研究概要

植物バイオマス生産の高度化に貢献するハイドロゲルの開発

研究機関名

九州工業大学 大学院 生命体工学研究科 生体機能応用工学専攻 環境共生工学講座 生物物質循環研究室

代表者

脇坂 港

本研究の主旨

本研究は、ハイドロゲル表面で微細藻類の付着培養を行い、大幅な節水とアスタキサンチンやβグルカンなど有用物質生産の高効率化を図るものである。将来的には、高い種子発芽率や成長促進効果を示す生分解性ゲルによる種子被覆技術や育苗ポットを開発し、無人航空機の農業利用(播種)による省力化の実現を目指している。
ハイドロゲルは、高分子の三次元網目状構造中に水分子を保持したものであるが、発芽や成長を促進する成分を内包させ、刺激に応じてそれを徐放させることも可能である。また、植物の成長を促進する化学物質としてオリゴ糖や低分子化合物など様々な物質が報告されているが、それをハイドロゲル中に包含するアイデアを独自に考案した。ハイドロゲルによる種子被覆の有効性は、アマモ種子で検証済であり、植物の成長を促進する化学物質としてアルギン酸オリゴ糖の有効性を、複数の微細藻類に対して検証済である。そこで、いくつかのモデル植物を選定し、ゲルと成長促進物質の組合せについて体系的に検討することを目指している。
さて、高等植物の祖先である微細藻類について、有用物質生産と温室効果ガス削減の観点から、効率的な培養方法の確立が求められている。寒天ゲルの表面で微細藻類を培養したところ、液体培地と同等以上の増殖を示唆する結果が予備的に得られている。そこで、オリゴ糖を内包したハイドロゲル表面を用いた微細藻培養という大幅な節水を可能とする革新的な手法の立証を目指している。

All Right Reserved. Copyright (c) Secretariat of FOOMA JAPAN