アカデミックプラザ

研究概要

高湿度に保存するとかたくなる菓子とやわらかくなる菓子が生じる原因は何か?

研究機関名

北見工業大学 工学部 バイオ環境化学科 食品機能分子制御学研究室

代表者

佐藤之紀

本研究の主旨

食品に水が加わると,やわらかくなる場合のみならずかたくなる場合もある。小麦粉焼成菓子を異なる材料配合(薄力粉の含有量は変えずに,水とバターの比率を変える)で調製した場合と市販菓子を用いた場合に分け,それぞれの場合で種々の湿度下で保存した菓子の力学物性を比較し,硬化や軟化の原因を考察した。マイクロ波とガスオーブンを併用した加熱法とガスオーブンのみの加熱法,どちらの加熱方法を用いても,ドウ中の水の比率が高く,バターの比率が低い焼成菓子を相対湿度(R.H.)50~80に保存すると,菓子は低い相対湿度(R.H.30%以下)で保存した場合よりも硬化することが示された。それらの菓子の水クラスの解析を行ったところ、ドウ中の水の比率が多くなると,焼成してできた小麦粉焼成品中の単分子層収着水量(Wm)の量が多くなることが示された。また,Wmが多い菓子には単分子層の外側に存在する水層である多重層収着水量(MC)も多く,両者は一次式で表せ,ドウ中の水の比率を高くして調製した菓子の糊化進行度は高かった。すなわち,糊化が進んだ菓子に硬化現象が現れやすく,WmやMCが高い菓子に硬化現象が見られる傾向にあった。この現象は,市販菓子を用いても,おおむね同じ傾向を示していた。

All Right Reserved. Copyright (c) Secretariat of FOOMA JAPAN