アカデミックプラザ

研究概要

おいしさや風味を向上させる熟成技術の開発
(-水分状態と温湿度制御によるコンブの品質の設計-)

研究機関名

北海道立工業技術センター 研究開発部 応用技術支援グループ

代表者

小西 靖之

本研究の主旨

本研究では、乾燥コンブのおいしさや風味を向上させる熟成工程の効率化を目的に、乾燥製品の水分状態と温度・湿度を制御することにより、ダシの味を向上させる「風味制御加工」と酢コンブなに特徴的なマンニトール析出を迅速に行う「糖化熟成加工」について、取り組んだ。

糖化熟成技術:酢昆布に代表されるように、コンブに酢などを添加し長期熟成させると表面にコンブ由来のマンニトールが多量析出する。この糖の析出により加工後のコンブは淡い甘みを持つ。この糖化熟成を短時間に行う加工技術開発を行った。原料コンブの水分、加工温度、熟成条件など様々な条件トライを行い、最適な加工条件の絞り込みを行った。この加工技術では水分量調整を行ったコンブ材料を特定の加工温度処理(約20~24h)と温度・湿度を制御した保管(2~3day)により、多量にマンニトールを析出させることができた。この糖化熟成コンブは化学調味料などを添加しない酢コンブ製品、ふりかけ製品などに利用が始まっている。(図-1、図-2)

風味制御技術:コンブは2~3年間保管することによりメイラード反応が進行し、抽出液(出し)の風味と色が変わることが知られている。原料コンブにメイラード反応の促進に必要な糖とアミノ酸を添加し、加熱処理することにより、メイラード反応を促進させ、長期熟成コンブと同様の好ましい風味へ短期間で仕上げるための加工技術開発を行った。加工条件として糖・アミノ酸の添加条件、温度条件、加工時間の影響などを味覚センサー、アミノ酸量などによって評価し、最適化を行った。ここで構築した技術により加工したコンブは、醤油調味料の添加素材、出し抽出原料、菓子・珍味製品などに利活用されている。(図-3)


図1:糖化熟成加工によりマンニトールの析出状況


図2:糖化熟成加工を用いたコンブの加工状況


図3:風味加工の成時間に対するダシ抽出液の色の変化

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