アカデミックプラザ

研究概要

相対湿度制御による乾燥食品の品質設計
- 志向された風味、製品色、細菌増殖の制御 -

研究機関名

北海道立工業技術センター 研究開発部 応用技術支援グループ

代表者

小西靖之(コニシヤスユキ)

本研究の主旨

 乾燥食材製品の良し悪しは、食材から水分を取り除く乾燥操作技術の高低に敏感に依存する。その乾燥工程における脱水操作時に起こる食品風味や製品色変化、形状変化、細菌増殖など、様々な変化に対応した最適制御を考慮しなければならない。こうした食品乾燥操作の高度な設計のためには、乾燥工程中にダイナミックに変化する食品中の水分の状態を定量的に評価し、その結果に基づいた動的環境(温度、湿度など)制御が重要となる。
 周知のように動的環境の一つである乾燥空気相対湿度は実乾燥工程中の測定が難しいこともあり、あまり重要視されていない。しかしこの相対湿度は乾燥空気の温度と同様、場合によっては温度以上の品質影響因子となる。たとえば微生物増殖については、その速度因子への効果は経験的に極めて重要な因子であることを知っている。更に食品特有の褐変反応への効果についても、日常の食品保存過程の経験で既知の事実として認識されている。
本研究ではこの相対湿度の乾燥製品への品質的な影響を検討するために、長ネギ乾燥の製品色や香味乾燥に対する乾燥空気相対湿度の影響、イカの乾燥工程での製品の細菌増殖に対する乾燥空気相対湿度の影響、について定量的に価した。

その結果、
イカの乾燥工程では、
(1)一般細菌数の増殖は乾燥空気の相対湿度(RH)に強く影響を受け、そのRHは通風乾燥工程中の細菌増殖制御因子である。
(2)細菌増殖制御因子であるRHは低いRHく65%の低湿度では小さな菌体増殖係数(0.34h-1)と大きな倍加時間(2h)を与える。

長ネギの乾燥工程では、
(1)非酵素的褐変反応は乾燥空気の相対湿度(RH)に強く影響を受け、その通風乾燥工程中の褐変反応動制御因子である。
(2)褐変反応動特性は提出した単純化した逐次反応モデルを用いることにより、RHの依存性を評価した。

図1.イカと長ネギの乾燥状況

図1.イカと長ネギの乾燥状況

図2.イカ乾燥工程中の相対湿度の細菌増殖への影響

図2.イカ乾燥工程中の相対湿度の細菌増殖への影響

図3. 長ネギ乾燥工程中の相対湿度の製品色への影響

図3. 長ネギ乾燥工程中の相対湿度の製品色への影響

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