アカデミックプラザ

研究概要

押しつぶし災害時の危害を推定するためのフィンガーテスタ

研究機関名

長岡技術科学大学・技術経営研究科・システム安全専攻・システム安全研究室

代表者

福田 隆文

本研究の主旨

はじめに-目的と効果
食料品製造業における事故は、作業者の“手指”がはさまれ(巻き込まれ)押しつぶされるといったケースが典型的な形態である。しかし、はさまれ・巻き込まれで手指にかかる押しつぶし力(以下、作用力)の大きさの定量的な評価は未だに体系的には行なわれていない。更に、その知見を基にして設計の妥当性を検討するという活用もされていない。そこで本研究では、先ずは手指がはさまれるという労働災害を念頭に、作用力に対する定量的な評価を行うためのフィンガーテスタを提示する。
このセンサの開発により、次の効果が期待できる。
・既存の機械のリスク(危害の大きさ)の推定と安全性の改善
・新規設計時のリスクアセスメントでの活用

研究実施項目
フィンガーテスタの開発にあたり、本研究では次のことを検討した。
・フィンガーテスタ開発における、食品機械の事故例を模擬的に再現するための実験装置の作成
・食品機械を模擬した試験機で行なった作用力の測定、食品機械実機で行なった作用力の測定 による比較・評価
・今回提示するフィンガーテスタの妥当性確認

フィンガーテスタ及び試験用台座
開発において、最初は一方向の押しつぶし事故として、“縦型ミキサーのボウル設置・調整時に、台座とボウルの間に手指を挟む”という事故に着目した。この事故における手指への危害の大きさを予測するため、実験ではボウルが指に落下した際の衝撃力を測定することとした。フィンガーテスタは、ピエゾ式センサに指のアールを施したアタッチメントを取り付けることにより作成した(Fig. 1)。今回は、指の肉や皮を考慮せず、ステンレス製のアタッチメントとした。縦型ミキサーの台座部分に相当するセンサの試験のための台座は、アルミフレームで組むことにより作成し、後で剛性が十分であることを確認した。

実験結果とまとめ
試験用台での実験は、ボウルにフィンガーテスタがはさまれる状況下において、ボウルの落下距離(以下、落差)、アタッチメントの曲率、ボウル質量の3つの条件について行い、衝撃力への影響を確認し(Fig. 2)、理論式を用いて考察した。更に、食品機械製造会社のご協力により縦型ミキサーの実機における実験を行ない比較した。結果、模擬実験・実機実験の衝撃力のグラフ傾向は類似したものとなった。このことから、今回の一連の研究は、フィンガーテスタ開発の目的に合致したものであり、得られた結果から、提案したセンサはフィンガーテスタとして使用可能である。

Fig. 1 フィンガーテスタ及び測定方法

Fig. 1 フィンガーテスタ及び測定方法

Fig. 2 測定方法

Fig. 2 測定方法

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