アカデミックプラザ

研究概要

水蒸気を利用した食品加工技術向上のための湿度測定装置の開発

研究機関名

大阪市立大学大学院 工学研究科 機械物理系専攻 熱工学分野

代表者

伊與田浩志

本研究の主旨

 沸点温度よりも高い温度(大気圧では100℃よりも高い温度)の水蒸気として定義される過熱水蒸気(空気が混合している場合を含む)は,オーブン,焼成装置や加熱殺菌装置など,食品用の加熱機器への利用が広く進んでいる.このような加熱機器では,加熱媒体である水蒸気から食品に対し,伝導伝熱,対流伝熱,ふく射伝熱に加えて,水蒸気が水に変化する際に生じる凝縮熱により加熱される.水蒸気の凝縮が食品表面で起きると,凝縮水による食品表面への加水も同時に行われる.その一方で,凝縮を伴う加熱の場合は伝熱機構が複雑になるとともに,特に,加熱媒体である過熱水蒸気中の空気の混合比やその時間変化は,食品の加熱過程(温度と水分の分布と履歴)を決定する重要な操作パラメータとなる.しかし,現在,空気と水蒸気の混合比の測定は,計測機器として高温用湿度センサや酸素濃度計が市販されているものの,測定環境が高温であることや,水滴や油脂分等の汚れが存在する雰囲気中での計測となるために,手軽に実施できるとはいい難い状況である.そこで本研究では,蒸し加熱やブランチング,スチームオーブン,過熱水蒸気オーブンなど,大気圧近傍で水蒸気を利用した種々の加熱機器の高性能化(制御性向上,省エネ化)を目的に,常温近傍から320℃までの高温の雰囲気中で使用でき,実装置中の水蒸気と空気の混合比の時系列データを手軽に得ることが可能な,簡便な湿度測定装置を開発した.
本装置は,湿度(水蒸気量)が加工後の食品に与える影響を調べるための簡易なツールとして期待できる.また,湿度の意味や計算方法,温度センサの信号処理,水分保持機構,無線通信などに関する解説書も作成(協力:電子情報系専攻 辻岡哲夫)することで,学習用教材としても役立てていただけるような取り組みも進める予定である.

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