アカデミックプラザ

研究概要

お茶の香りは茎に多かった ~棒茶の香気成分の解明~

研究機関名

石川県立大学、生物資源環境学部、食品科学科
石川県工業試験場、化学食品部、食品加工技術研究室

代表者

榎本俊樹(えのもと としき)
笹木哲也(ささき てつや)

本研究の主旨

 茎を焙煎したほうじ茶は「棒茶」と呼ばれ(図1)、芳ばしい香りが特徴であり、石川県金沢市が発祥とされている。「加賀棒茶」、「金沢棒茶」とも呼ばれ、現在でも石川県で十数社が製造販売し、石川県でお茶といえば棒茶といわれるほど地元で愛飲されている。各社独自の方法で棒茶を自家焙煎してその味を高め合っており、昭和天皇へ献上された逸話を持つ高級品から庶民的なものまで、個性的な棒茶文化が形成されている。一方で、棒茶は県外にはあまり知られておらず、全国的には珍しいお茶である。一般に、ほうじ茶と言えば低品質な印象を受けるが、石川県の棒茶は1番茶を用いることも多く、一般のほうじ茶に比べ、香ばしく、甘い香りを持っている。
 本研究は、同一茶樹から作成した茎と葉ほうじ茶の香り成分を評価し、棒茶の香気成分の特徴解明を試みた。その結果、茎は葉よりも、ピラジン類(焙煎の香り)やテルペン類(花の香り)が豊富に含まれていることが明らかとなった(図2)。また、これら成分は、焙煎(加熱)により、生成、増加することも確認された。「棒茶」は商品価値の低い茶の茎を焙煎して開発されたものである。ところが、茎は焙煎することで、葉よりも香り成分が豊富な商品に生まれ変わることが、科学的データで証明された。本研究結果は、棒茶の価値創造、及びほうじ茶の魅力再認識に貢献するものと考えている。

シカ肉ジャーキーの官能評点

図1 棒茶

乾燥時間による水分含有量の変化.

図2 棒茶と葉ほうじ茶の香り成分量比較

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