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研究概要

マイクロリアクターを活用した単分散エマルションの製造

研究機関名

岡山県工業技術センター 化学・新素材グループ

http://www.pref.okayama.jp/sangyo/kougi/index.html

代表者

福﨑 智司

本研究の主旨

  2つの互いに不溶な液体が接するとき、一方が微小液滴として他方に分散して安定化している状態をエマルションといい、食品では非常に重要な現象です。エマルション食品にはドレッシング、マヨネーズ、牛乳等があり、エマルション調製技術は食品産業における基本技術の一つとなっています。 近年、マイクロリアクターを利用したエマルション調製技術の有用性が認識され、モデル実験系を用いた基礎研究が盛んに行われています。マイクロリアクター(Fig.1)とはマイクロ空間(例えば幅100㎛程度)を反応場とする反応装置のことで、拡散距離が短く温度が精密制御できるという基本特性の他に、界面張力が支配的になるという特徴があります。
  食品産業において、エマルション製造にマイクロリアクターを利用する場合、粒径制御、単分散性の向上、エマルション調製の安定化、洗浄技術が必要となりますが、「エマルション調製の安定化」や「洗浄技術」に関する研究はほとんど行われていません。そこで本研究では、マイクロ流路の表面改質(親水化や凹凸の付与)によりO/Wエマルション調製の安定性や洗浄性が向上に取り組みました。ドデカンエマルションを調製する場合、鏡面加工では、エマルション調製開始直後は直径約40㎛で変動係数が5%以下の単分散エマルションを調製することが出来ますが(Fig.2A, D)、30分でエマルション調製が出来なくなることがわかりました(Fig.2B)。そこで表面に親水化処理としてシリカコーティング(Fig.2B)や梨地加工を施したところ、少なくとも5時間以上連続したエマルション調製が可能になることがわかりました。またこれら表面処理により洗浄が容易になることがわかりました。

エマルション調整用マイクロリアクター

Fig.1 エマルション調整用マイクロリアクター

ドデカンエマルション調製の様子(A-C)と調製されたエマルション(D)を示す。流路表面は、A,Bは鏡面、Cは鏡面+Siを用いた。図中の時間は、調製開始後の経過時間を示す。

Fig.2 ドデカンエマルション調製の様子(A-C)と調製されたエマルション(D)を示す。流路表面は、A,Bは鏡面、Cは鏡面+Siを用いた。図中の時間は、調製開始後の経過時間を示す。