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研究概要

飲めば分かる美味しい牛乳 -牛乳の理化学特性と官能評価-

研究機関名

北海道大学 大学院農学研究院 食品加工工学研究室

http://preg.bpe.agr.hokudai.ac.jp/

代表者

川村 周三

本研究の主旨

1.日本における牛乳の1人1年あたりの消費量は1994年度の41.6㎏をピークに翌年以降から現在に至るまで減少傾向で推移しており,生産者団体からは牛乳の消費拡大を望む声がある。牛乳の消費拡大のためには,消費者の牛乳に対する嗜好を明らかにし,その上で消費者が好む牛乳を生産することが重要である。

2.そこで本研究では,消費者の牛乳に対する嗜好を明らかにすることを目的とし,市販流通している多種多様な牛乳84点を用いて牛乳の理化学特性の測定,および東京と札幌において官能評価を実施し,牛乳の成分や調整加工処理が牛乳の官能評価に与える影響を検討した。

3.市販流通している牛乳66銘柄(商品名),延べ84点を供試試料として,2007年と2008年に官能評価および理化学特性の測定を行った(そのうちの13銘柄は両年で共通であった)。試料の産地(乳牛の飼養地域)は,北海道が48点,東北が8点,関東が27点,不明が1点であった。

4.供試試料の容器に記載された「種類別名称」,および加工処理(殺菌方法,均質化の有無)を表に示した。また,官能評価の方法は基準牛乳(1点)を設け合計4点(基準1点+評価試料3点)の試料を1組としパネルに提示し,その基準牛乳に対してその他の試料を相対的に比較する多重相対比較法である。

5.その結果,乳脂肪は色調L*値と有意な相関が認められ,乳脂肪が低い牛乳は暗い色と評価される傾向が示された。

6.Fig.1には,官能評価における総合評価を示した。Fig.1において棒上の記号はそれぞれ以下に示した殺菌方法の牛乳であることを示し,記号なし:UHT間接加熱殺菌,#:UHT直接加熱殺菌,◎:HTST殺菌,$:LTLT殺菌,△:HTLT殺菌である。官能評価の結果,パネルは牛乳の総合的な美味しさに関して,乳脂肪の低い牛乳を色調と香りが悪くてコクがなく美味しくないと判断することが示唆された。また,パネルは間接加熱によるUHT殺菌牛乳を美味しいと評価することが認められた。

官能評価における総合評価

Fig.1 官能評価における総合評価


供試試料の「種類別名称」および加工方法の詳細

Table.1 供試試料の「種類別名称」および加工方法の詳細