研究概要

予測微生物学:最新の展開とその活用方法

研究機関名

(独)農研機構 食品総合研究所 食品安全技術開発センター

http://mrv.nfri.affrc.go.jp

代表者

小関成樹

本研究の要旨

食品業界において,微生物学的な安全性の確保は極めて重大な課題の一つである。加工食品の材料処方決定,消費・賞味期限の設定のためには,これまで以上に科学的な根拠が求められている。このような食品業界のニーズに応えるべく本研究では従来にない全く新たな食品微生物挙動データベースMRV (http://mrv.nfri.affrc.go.jp) を開発した。MRVの特徴は以下の点である。

  1. 種々の環境条件(温度、pH、水分活性)における各種細菌の増殖(緑丸)/非増殖(赤丸)データに加えて、対象となる細菌の増殖速度の情報を数理モデル化して等高線化したグラフを表現し、増殖/非増殖グラフと一体化した。これによって温度、pH、水分活性の各要因の組合せにおける増殖/非増殖条件を検索可能とするだけでなく、増殖の速さ(速度)に関する情報も同時に検索可能である(Fig.1)。
  2. 食品の種類毎に増殖/非増殖データが検索可能としただけでなく、増殖速度を他の食品あるいは他の菌種と比較検討することも可能である(Fig.2)。
  3. 食中毒菌および腐敗菌を含む29種類の菌種、18種類の食品群における各種微生物挙動データ約3万件に容易にアクセスでき、網羅的な検索も可能である。
    【期待される効果】
  1. 食品産業において、データベースによる情報共有や予測モデルを活用した定量的な衛生管理を広く実施することで、無駄のない的確な消費・賞味期限の設定が可能となる。さらに、商品開発においては予測モデルを活用することで、材料処方から流通条件に至る製品設計を飛躍的に効率化することができ、開発コストの低減が期待される。
  2. 食品産業界において微生物挙動に関する情報を共有することは、業界全体として安全性を確保していく上で極めて重要である。従来は文献情報による共有が限界であったが、本研究によって開発したMRVによって、効率的な情報共有が可能となる。


MRVによる検索結果画面の例(大腸菌の培地環境におけるデータ)

Fig.1 MRVによる検索結果画面の例(大腸菌の培地環境におけるデータ)
等高線グラフ上(青:増殖速度低→黄:増殖速度高)でのポインタの動きに追従して増殖曲線をリアルタイムに描画、各ポイントをクリックすると時間変化データを参照できる

各種食品における増殖速度の温度依存性の検索結果の例

Fig.2 各種食品における増殖速度の温度依存性の検索結果の例(低温増殖性食中毒細菌L. monocytogenes のデータ)



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