オカラの発酵による機能食品開発
研究機関名
中国農業大学食品学部食品加工と貯蔵工学研究室
独立行政法人日本農林水産業研究センター
代表者
朱運平 程永強 劉海傑 八巻幸二 李里特
本研究の要旨
オカラは豆腐と豆乳製造業の副産物で、1キロの大豆原料に対して、1.4キロのオカラは生成されると言われている。大量のオカラの処分は現在、多くの工場にとって、大きな負担となっている。
オカラは多くの栄養素を含み、有効利用は求められている。本研究では、数種類の微生物を用い、オカラを発酵させ、in vitro抗酸化機能、ACE(angiotension I converting enzyme)抑制活性、alpha-グルコシダーゼ抑制活性などを測定した。
異なった微生物の発酵により、オカラのDPPHとABTS消去能力1)、リノール酸のフリーラジカルー消去能力、還元性などは向上され、それと同様に、ACE抑制活性も大幅に向上し、IC50値は247.11mg/mLから15.31mg/mLまで下がった。図1に示したように、コントロールに比べて、各微生物による発酵処理はalpha-グルコシダーゼ抑制活性を上げ、特に、自分でスクリーニングしたBacillus subtilis B2は非常に高い抑制活性を示した2)。
さらに、抑制活性を示した成分を同定(図2がNMRデータを示した)した結果、図3に示した1-deoxynojirimycin(DNJ)であることを確認した。発酵大豆食品の中で、初めてDNJの存在を発見した。これらの結果はオカラの有効利用について、微生物の発酵により機能性食品を開発する可能性を示唆した。

Fig.1 alpha-glucosidase inhibitory activity of okara fermented by different types of microorganism.

Fig.2 H-NMR spectrum of compound

Fig.3 1-deoxynojirimycin. DNJ
1)Zhu Y. et al: Food control, 2008,19(7):654-661;
2) Zhu Y. et al: Food chemistry, 2008,109(4):737-742

